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●是正勧告の事例
時間外労働の協定がない。
●是正勧告・事例の詳細
A社は従業員が60人。そのうち事務系の職員を除くほとんどの従業員に1日2〜3時間前後の残業をさせていた。残業した分については法律にもとづいて正確に計算した割増賃金を支払っていたが、労働基準監督署の調査で「労働者と時間外労働の協定がされていない」という理由から是正勧告を受けた。
●是正勧告書の内容
| 法条項等 |
違反事項 |
是正期日 |
労働基準法
第32条 |
時間外労働の締結及び届出なく、時間外労働を行わせていること。 |
即時 |
●なぜ是正勧告を受けたのか?
是正勧告の指摘で最も多いのが、以上のような「時間外労働・休日労働に関する協定書(36協定)」を労働基準監督署に届出ていないケースです。
労働基準法36条では「時間外労働または休日労働をさせるときは、労働者と書面による協定をし、これを労働基準監督署長に届出なければならない」としています。ですから、この協定書を届出ないかぎり、いくら割増賃金を支払っていても、協定書が届けられていないという理由で法律違反となってしまうわけです。
対処法としては、「時間外労働・休日労働に関する協定書(36協定)」を作成して、できるだけ早い時期に労働基準監督署長に届出ることです。
協定書の記載内容については法律で決まりがあります(以下の1〜5)。
1.時間外または休日に労働をさせる具体的事由
2.対象業務の種類、労働者の数
3.1日及び1日を超える一定の期間について延長させる時間
4.労働させることができる休日
5.協定書の有効期間
上の5.について補足しておくと「時間外労働・休日労働に関する協定書」(36協定)の有効期間は最大1年までです。一度届出たまま何年も届出ていないと、残業が違法になるばかりか、ふたたび是正勧告を受けてしまうので注意しましょう。同じことで2度、3度と是正勧告を受けると処分が厳しくなることもあります。
なお36協定は「免罰協定」ともいわれ、これを届出ることで法違反による罰が逃れられるという性質を持っています。是正勧告を受けて面倒なことになるよりも、きちんと届出て行政の指導を受けないようにしたほうが結果的に効率的だといえるでしょう。
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●是正報告書の書き方
是正勧告の指摘箇所
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是正報告書の記載例 |
〔時間外労働の協定がない〕
時間外労働に関する協定がないにもかかわらず、時間外労働を行わせたこと。 |
〔是正報告書の書き方〕
「時間外労働及び休日労働に関する協定」を書面により締結し、平成○年6月10日に様式9号により渋谷労働基準監督署長に届出るとともに、時間外労働の詳細について就業規則を整備しました。協定の写し、就業規則の該当箇所の写しを添付します。なお、協定締結の相手方は平成○年6月2日、選挙により選出された従業員代表・山田太郎です。 |


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