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●是正勧告の事例
有給休暇の計算を間違えた。





是正勧告・事例の詳細
入社1年目の山田花子は営業部に配属されたが、まもなく業務上の事故により6カ月間会社を休業しなければならなくなった。傷病が治り会社に戻ったが、今度は突然、田舎の母が病気で入院することになり、その対応のため3日間の有給休暇を請求することとなった。ところが会社は山田花子は6カ月間休業していたため「全労働日の8割以上出勤」の要件を満たしていないという理由から有給休暇の取得を許さなかった。山田花子はそれはおかしいと労働基準監督署にかけこみ、是正してもらうよう申し立てた。




是正勧告書の内容


法条項等 違反事項 是正期日
労働基準法
第39条
労働者山田花子に対して、年次有給休暇を取得する資格があるにもかかわらず、本人の請求に対し、休暇を付与しなかったこと。 即時




なぜ是正勧告を受けたのか?


年次有給休暇の発生要件は、
1.雇入れの日から6カ月間継続勤務し
2.全労働日の8割以上出勤した者

となっています。


1.の「6カ月継続勤務」というのは、労働契約の存続期間をいい、会社に出ていたか、休んでいたかは原則として関係ありません。休んでいても会社に在籍しているなら「6カ月継続勤務」を満たしていることになります。


2.の「全労働日の8割以上出社した者」というのは、カレンダーから休日を抜いた日(労働日)のうち、8割以上出社したかどうかで見ます。ここで全労働日の8割以上出社していない者については年次有給休暇を与えなくてもよいことになっています。


ただし、次の1〜4については従業員が休んでいても
「出勤したもの」としなければなりません。
1.業務上の負傷又は疾病による療養のための休業期間
2.育児休業・介護休業した期間
3.産前産後の休業期間
4.年次有給休暇として休んだ期間



これからもわかるように山田花子の場合、会社を休んでいたものの、その理由が「業務上の負傷による」ものであるため、年次有給休暇の計算上は「出勤したもの」として扱わなければなりません。ですから山田花子は当然に年次有給休暇を取得する権利があり、会社は彼女の休暇請求を断ることはできなかったわけです。


この場合、年次有給休暇に関する会社の認識が誤っていたとみられますので、すみやかに山田花子が希望する時季に3日間の休暇を与え、それとともに就業規則の年次有給休暇の規定を整備しておくことをおすすめします。労働基準監督署にはこれらの措置をとったことを報告すれば、それ以上問題になることはないでしょう。




是正報告書の書き方


是正勧告の指摘箇所
是正報告書の記載例
〔有給休暇の計算を間違えた〕
労働者山田花子に対して、年次有給休暇を取得する資格があるにもかかわらず、本人の請求に対し、休暇を付与しなかったこと。
〔是正報告書の書き方〕
ご指摘のありました山田花子の年次有給休暇につきましては、本人が希望した平成○年5月1日〜同年5月3日に4日間の有給休暇を取得させました。今回は弊社の年次有給休暇に対する解釈の誤りが原因でしたので、就業規則に年次有給休暇に関わる規定を整備し、今後、このようなことが起こらないよう対処しました。










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