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●是正勧告の事例
特殊健康診断をしなかった。
●是正勧告・事例の詳細
D社では塩化ビニルの製造を行っている。従業員は総勢20人、そのうち塩化ビニルの製造業務につく従業員は10名いた。健康診断は毎年1回、従業員全員が近くの保健所に行って定期健康診断を行っていたが、労働基準監督署の調査で「塩化ビニルの製造につく労働者については通常の健康診断では足りない」といわれ、是正勧告が出された。
●是正勧告書の内容
| 法条項等 |
違反事項 |
是正期日 |
労働安全衛生法
第66条第2項 |
塩化ビニル製造の業務に従事する労働者に対し、法定の特殊健康診断を行っていないこと。 |
○・6・11 |
●なぜ是正勧告を受けたのか?
労働安全衛生法66条2項では、一定の有害業務に従事する労働者に対し、特別の項目についての健康診断を行わなければならないことを義務づけています。
ここでいう有害業務とは、高圧室内業務、放射線業務、特定化学物質等業務、鉛業務、四アルキル鉛等業務、有機溶剤業務などが当てはまり、D社で取り扱う塩化ビニルの製造もこれに含まれています。
これら特殊健康診断は、一般の従業員に行う定期健康診断とは違い、肺の検査、皮膚の検査など、業務に合わせて特別の項目で身体の検査を行い、健康障害が起こっていないか、あるいはその兆しがないかを調べます。
また定期健康診断とは違い、健康診断の実施時期も「雇入れの際」「配置換えの際」「所定の期間以内に1回(ほとんどの業務が6カ月に1回となっています)」行わなければならず、さらに対象業務の中でも塩化ビニルや石綿などを扱う業務については、健康障害の発見までの潜伏期間が長いということから、その業務から離れた後も現に使用している間は引き続き特別の項目について健康診断を行わなければならないとされています。
これからもわかるようにD社の場合、塩化ビニル業務につく6人については6カ月以内ごとに1回の特殊健康診断を行わなければならなかったわけです。塩化ビニルは発がん性物質を含む大変危険なものなので、できるだけ早い時期に「特殊健康診断」を受けさせるようにしたほうがいいでしょう。是正報告書では、どこの病院で特殊健康診断を受けさせたかを明らかにし、診断書などを添えて報告することをおすすめします。
※なお一般の定期健康診断を受けさせている時間については就業時間外(無給)として扱ってもかまいませんが、特殊健康診断を受けさせている時間については有給としなければなりません。
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●是正報告書の書き方
是正勧告の指摘箇所
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是正報告書の記載例 |
〔特殊健康診断をしなかった〕
塩化ビニル製造の業務に従事する労働者に対し、法定の特殊健康診断を行っていないこと。 |
〔是正報告書の書き方〕
ご指摘のありました特殊健康診断につきましては、対象労働者10名について平成○年6月1日に○○病院で行いましたので、診断書の写しを添えて報告いたします。今後は6カ月以内ごとに1回、特殊健康診断を実施するよう注意してまいります。 |


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