|
|
●是正勧告の事例
健康診断をやっていない。
●是正勧告・事例の詳細
L社は住宅のインテリア販売を行っている。これまで法的な違反は一つもなく営業してきたが労働基準監督署の定期監督で「健康診断の義務違反」といわれてしまった。毎年、行政から健康診断をすすめるパンフレットが送られてきていたが、「健康診断」が法律上の義務だとはまったく知らず、行っていなかった。労基署の監督官に「健康診断を行わないまま社員が健康障害になったら会社の責任は重い・・・」といわれ、早急に是正することを決めた。
●是正勧告書の内容
| 法条項等 |
違反事項 |
是正期日 |
労働安全衛生法
第66条第1項 |
常時使用する労働者に対し、1年以内ごとに1回行うべき医師による定期健康診断を行っていなかったこと。 |
○・6・11 |
●なぜ是正勧告を受けたのか?
健康診断は法律の義務です。使用者は、労働者の健康の保持増進を管理する立場から、毎年、法律で決まった内容の健康診断を実施しなければなりません。
通常、会社が行わなければならない健康診断は、以下の2つです。
1.雇入れ時の健康診断
2.1年以内に1回の定期健康診断
1.の「雇入れ時の健康診断」については「入社後何日までにやらなければならない」といった期日の指定はありません。そのためか労働基準監督署の取り締まりも比較的ゆるい感じがします。社員を採用したら速やかに行うことが好ましいと解釈できますが、雇った労働者が過去3カ月以内に健康診断をしていれば、その結果を証明する書面を提出させることで省くこともできます。就業規則の採用者の提出書類に「健康診断書」を入れているのは、そのためです。
2.の「1年以内に1回の定期健康診断」については、行っていない会社は必ず是正を求められます。これを無視していると、社員が健康障害を患ったとき、「労働者に対する健康配慮はなされていたか」といった責任問題にまで発展し、多額の損害賠償を請求されかねません。法律の義務だから行うというだけでなく、健康管理といった観点からも行っておきたいものです。会社が行うべき定期健康診断の内容は以下に示したとおりです。
▼定期健康診断の項目
(1)既往歴及び業務歴の調査
(2)自覚症状及び他覚症状の有無の検査
(3)身長、体重、視力及び聴力の検査
(4)胸部エックス線検査及び喀痰検査
(5)血圧の測定
(6)貧血検査
(7)肝機能検査
(8)血中脂質検査
(9)血糖検査
(10)尿検査
(11)心電図検査
是正勧告への対応としては、まず健康診断をすみやかに行うことですが、どこで行ったらいいか迷う場合は、労働基準監督署や保健所に問い合わせます。会社からの距離など、都合の場所を紹介してくれるはずです。そして健康診断を行った証明書を添えて労働基準監督署に報告しましょう。
なお健康診断の実施義務違反は50万円以下の罰金となるので、是正勧告を無視して健康診断を行わないのは得策ではありません。
⇒⇒⇒詳しくはこちらへ
●是正報告書の書き方
是正勧告の指摘箇所
|
是正報告書の記載例 |
〔健康診断をやっていない〕
常時使用する労働者に対し、1年以内ごとに1回行うべき医師による定期健康診断を行っていなかったこと。 |
〔是正報告書の書き方〕
ご指摘のありました定期健康診断につきましては、平成○年6月1日に○○保健所にて全員完了しました。診断書の写しを添えて報告いたします。
|


⇒⇒⇒トップページに戻る
|