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●是正勧告とサービス残業
是正勧告とサービス残業の種類
平成15年5月、厚生労働省より「賃金不払残業総合対策要綱」が発表されました。この要綱ではサービス残業を「労働基準法に違反する、あってはならないもの」と表現し、国があらゆる手段をつくして取り締まるとともに、重大悪質な事案については司法処分も辞さないことを謳っています。
これを機に労働基準監督署のサービス残業に対する取り締まりが強化され、今日では年に1500件を超える会社が勧告され、数百万円〜数億円の割増賃金の未払い金の支払いを命じられています。
会社としては、こうした行政の動きに対して、残業について慎重に対策を練らなければならないこととなりました。
サービス残業において是正勧告を受けるリスクをなくすためには、まず、どのケースが残業の未払いにあたるのかを把握しておかなければなりません。そこで過去の事例から、どようなケースが賃金不払残業とみなされてしまうのかを調べてみました。
●残業代の未払いとみなされる事由
1.時間外労働割増手当を全く支払わないケース
社員に残業をさせても全く残業代を支払わないケースです。他のケースと比べ、是正勧告時に支払う未払い残業代の額が高くなります。
2.残業代の枠を決めてしまっているケース
たとえば残業代を支払うのは1カ間で40時間までと上限を決めてしまい、それ以上労働しても支払わないケースです。是正勧告時には40時間の上限を超えた部分の残業代の支払いが求められます。
3.計算が間違っているケース
職能手当、役職手当といった諸手当を計算の基礎から除外し、基本給だけを残業代の計算の基礎として算出しているケースです。是正勧告では割増賃金の再計算が求められ、差額を支給するように指導されます。
4.残業時間の端数を切り捨てているケース
1日の残業時間を15分単位、30分単位で切り捨て、端数に対する残業代を支払っていないケースです。切り捨てた分の残業代を支払うよう指導されます。
5.主任職を管理職として残業代を支払わないケース
管理監督者の適用除外を利用し、主任職の社員を管理職として残業代を支払わないケースです。主任職の社員について割増手当の遡及払いが命じられます。
6.割増賃金の割増率をつけないケース
残業をさせたにもかかわらず、法律で決められている割増率をつけずに残業代を支払っているケースです。時間外労働の割増率2割5分を付けて遡及払いするよう命じられます。
7.ある時間を超えないと残業と認めないケース
1日や1カ月に一定時間を超えた場合に割増賃金を支払うケースです。それまで支払っていなかった時間帯の割増賃金を支払うよう命じられます。
8.定額一律払いで残業代を支払わないケース
社員に一律3万円といった具合に残業代を支払っていて、それを超える分は支払わないケースです。実際の時間外労働割増賃金の額が3万円を超えた場合、その差額を支給するよう命じられています。
9.年俸制で残業代が含まれているというケース
年俸に割増賃金が含まれるとして支払わないケースです。何時間分の残業代が含まれているのかが明確になっていなければ、他の給与制度と同じように残業代を計算して支払うように命じられます。
●私たちからのコメント!
残業代を支払うときは、法律で決まった算出方法により計算しなければなりません。故意でなかったとしても計算間違いにより残業代の額が間違っていれば、「残業代の未払い」となり、是正勧告を受けることになるので注意しましょう。
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