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●是正勧告の事例
割増賃金の計算が間違っている。
●是正勧告・事例の詳細
C社では入社3年以上の社員に対して職能手当20000円を毎月支給している。この手当はいわゆる基本給とは違い、給料の核をなすものではないという理由から、これまで割増賃金を計算するときの基礎に含めなかった。ところが労働基準監督署の調査で「職能手当を割増賃金の算定基礎に入れないのは法違反」とされ、是正勧告を受けた。
●是正勧告書の内容
| 法条項等 |
違反事項 |
是正期日 |
労働基準法
第37条 |
労働者の時間外労働を計算するにあたり、職能手当20000円を算定基礎に含めなかったこと。 |
20・6・11 |
●なぜ是正勧告を受けたのか?
割増賃金を計算するさい、基本給だけを算定の基礎としている会社は多いものです。しかし、割増賃金の算定基礎には支給しているすべての手当を含めなければならないと労働基準法で決められています。ふつう会社では、基本給の他に、営業手当、職能手当、技術手当など、いくつかの手当を支払っていますが、労働基準法で「すべての手当を含めなければならない」と決められている以上、これらの手当を割増手当の算定基礎から外すことは法違反となり、是正勧告を受けることになります。
ただし特例として次の7つの手当については割増賃金の算定基礎からはずしてもよいとされています。
1.家族手当 2.通勤手当 3.別居手当 4.子女教育手当 5.住宅手当 6.臨時に支払われた賃金(結婚祝、傷病見舞金など) 7.1カ月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
C社の場合、「職能手当20000円」をカットして割増手当を計算していましたが、「職能手当」は、上の1〜7のどれにも当てはまりません。ですから、「職能手当」は当然に割増賃金の算定基礎に含めなければならないというわけです。
是正勧告の対処法としては、過去2年間にさかのぼって残業代の不足額を計算し、期日を決めて支払います。その上で労働基準監督署に届出れば大丈夫です。このとき是正報告書とともに不足額を支払った旨を証明できる領収証なども用意しましょう。 また今後の対策として就業規則(賃金規程)の割増手当の項目を修正しておくことをおすすめします。職能手当を残業代の計算の基礎に含めると想像以上の出費となる場合は、賃金規程の変更も検討してみてください。
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●是正報告書の書き方
是正勧告の指摘箇所
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是正報告書の記載例 |
〔深夜労働の割増賃金を払っていない〕
労働者の時間外労働を計算するにあたり、職能手当20000円を算定基礎に含めなかったこと。 |
〔是正報告書の書き方〕
労働者の割増賃金の不足額につきましては従業員と協議の上、平成○年2月までさかのぼって計算し、5月30日に支払いましたので、領収証の写しを添えて報告いたします。 |


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